ローバー アイスロケット GT (LOWA ICE ROCKET GT)【ギアレポ】

安定のBOAシステム

2018年に発売されたLOWAの新しいフルートブーツ「アイスロケット」。
シューレースがなく、簡単にフィッティングが行えるBOA(ボア)システムを搭載し、レベルアイスの対抗馬となり得るポテンシャルを持っているとされながら、なかなか発売されなかった本製品。
プロトタイプが日本に出回った当時は、強度を不安視する声もあったようだが、そのあたりは改善されてリリースとなった。

アイスロケットのプロトタイプ
アイスロケットのプロトタイプ
プロトタイプのソール
プロトタイプのソール

本製品の特徴は前述したBOA(ボア)システムに加え、重量490gという軽量性、ゴアテックス採用と見所が非常に多い。また、レベルアイスとの大きな違いとしてはストレッチゲイターがないため、足を入れる際のストレスが少ない点が挙げられる。足首のフィット感については好みが分かれそうだが、履きやすさにおいてはこちらに軍配が上がるだろう。

現在、日本では入手困難

Iwatani primusでの掲載価格は78,000円(税抜)。
※2019年12月時点では85,000円(税抜)。
2018-2019年の冬シーズンに日本にも僅かながら入荷されたが、コアなアイスクライマーから申し込みが殺到し、すぐに完売となった様子。2月の八ヶ岳・赤岳鉱泉のアイスキャンディーフェスティバルにも展示され、そこで存在を知った人も多いと思われるが、その時点では手に入れることは難しかった。2019-2020年シーズンの入荷分もほとんどなく、国内での入手は容易ではなさそうだ。

アイスクライミングでも活躍が期待できる

仕様変更により、まさかの旧ラプター復活

前情報では、付属のアイゼンがブラックダイヤモンドの新型ラプターとなるようだったが、実際に発売された製品には旧ラプターが搭載された。
新旧ラプターの相違点は、フロントブロック(アイゼン部分おけるフロントポイントを除くパーツ一体)に違いがある。新型ラプターはセパレート型で、装着時のフィット感が乏しく、製品自体の品質を疑う声すらあった。一方で旧型ラプターは一体型で、前者よりもクセが少ない。現在では単体購入できない旧型ラプターが今更になって復活した経緯は非常に気になるところだ。

旧ラプターが付属

今シーズンのコンペでの活躍はあるか

まずは今シーズン入手したプレイヤーがメインブーツとして採用するかに注目したい。これまでドライツーリングのコンペを席巻していたレベルアイスやメガアイスからどれだけシェアを奪えるのか気になるところだ。