Kayland社から新しく発売されたドライツーリング専用フルートブーツ「DRY DRAGON(ドライドラゴン)」がようやく日本にもやってきた。
同社のフルートブーツと言えば、アイスクライミングシーンでお馴染みの「ICE DRAGON(アイスドラゴン)」だが、今シーズンより、アイスクライミングとドライツーリングそれぞれコンセプトを分けて展開された新たなるドラゴンシリーズである。
何がすごい?
まず注目したいポイントとしては、ソールの品質の高さだ。ビブラムソールが採用され、妥協のない作りとなっている。
クランポンを取り付けるためのネジ穴も複数パターンあり、ブラックダイヤモンドのラプターの他、ペツルのD-LYNXにも対応している点は見逃せない。ザンバランのアイステックプラスやアゾロのCOMP XTから買い替えるユーザーにも嬉しい設計となっている。
大胆なローカットモデル
見た通りではあるが、ハイカットが主流のフルートブーツにしては大胆とも言えるシンプルを極めたローカットモデルとなっている。
軽量なのはもちろん、足首を自由に動かせる感覚が好みなプレイヤーにとっては筆頭モデルとなるだろう。
そういった観点では、スポルティバメガアイスが最大の競合モデルになるかも知れない。
どういう人に向く?
フルートブーツは基本的にアイスクライミングを前提とした設計のギアであるが、ドライドラゴンは純粋なドライツーリングをターゲットにした特異なフルートブーツである。2種展開というKaylandの大胆な戦略は非常に意欲的だ。ドライツーリングのみを目的としている場合には、無視できない存在となるだろう。
今シーズンは日本のショップにはほとんど入荷されておらず、手に入れることは非常に難しいが、海外からの個人輸入であれば、まだ可能性があるようだ。
実用者が増えてきた段階で、再びレビューを試みたい。
写真提供:SOTA IWASE