日本はドライツーリングのトレーニング環境が乏しく、アックスによるホールドへのフッキングが許可されているクライミングジムは東京西国分寺のランナウトの外壁等、ごく僅かです。
そこで、オフシーズン中でも、アックスを使ったトレーニングを行いたい場合、「ドライアイス」というアックスが最適です。
気になる方は、まずは以下の動画を見てみてください。
正式には、ファーネス・インダストリーズ(Furnace industries)社のドライアイスツール(DRY ICE Tools)という商品で、アイスアックスのような形状の木製グリップの先端にピックではなく、ループ状のゴムバンドが付いています。
金属性のピックでは、フッキングした際にホールドに対して大きなダメージを与えてしまうため、基本的にクライミングジムでは使用が禁止されています。(通常わざわざ禁止とは書かれていませんが常識の範疇で禁止となります。)
その点、このドライアイスは、先端がゴムバンドのため、ホールドにダメージを与えることがありません。下方向へ荷重をかけるフッキングであれば、通常のアックスに近い感覚でトレーニングすることができ、フィギュア4等のムーブ練習にも問題なく使えます。カチホールドへのフッキングは非常にシビアなかかりになります。また、先端が柔らかいためにアンダーのフッキングは無理があるようです。



クライミングジムでの使用については、事前に必ず管理者に許可を取ることが必要です。また、アックスの落下等による事故が起きる可能性も考慮しなければなりません。リーシュ装着やヘルメット着用の必要性についても確認しておくことを推奨します。
ドライツーリングの活動が盛んな地域である宮城県には、ドライアイスの使用可能なジムがいくつかあるそうです。(※正確な情報が分かり次第、公開していきたいと思います。)
ドライアイスの入手方法について
ドライアイスは、ファーネスインダストリーズ社のウェブサイト経由で購入ができます。また、海外のアイスクライミングイベントの企業ブースでも販売されることがあります。価格は、ペアで99.95ドルです。(2018年6月時点)
https://furnace-industries.com/about-dry-ice-tools
※海外通販についてはトラブルが発生しやすく、必ず自己責任で対応してください。

とりあえず試してみたい方は
2017年11月にオープンしたクリアドベンチャークライミングジム(神奈川県川崎市)のルート壁にて、このドライアイスを使ったクライミングが体験できます。リードクライミングと同じ壁にルートが設定されており、ボルダリング以上の高さがあります。また、オートビレイ機にも対応しており、ソロでトライできる点も大きなアドバンテージです。ヘルメット着用が必須となります。
2018年9月からは「ボルダリングジムKABEYA」としてリニューアルしています。



オフシーズンでも気軽に楽しめるドライアイス。ドライツーリングに興味のある方は是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。