日本人選手たちの快進撃!「ICE X LEAGUE 」参戦レポート

2019年9月21日(土)、韓国Cheongsongにて、2019 ICE X LEAGUE #4が開催された。
ドライツーリング強豪国である地元韓国からはLee Younggeon(※男子世界ランク5位)、Kwon Younghye(※男子世界ランク7位)、Lee Chang Hyon(※男子世界ランク8位)、Kim Min Cheol(※男子世界ランク14位)、Shin Woonseon(※女子世界ランク2位)など、錚々たる顔ぶれがエントリーしている。
※UIAAアイスクライミングワールドカップ2019シーズンのリードのランク

さらに日本のトップ選手たちも参戦し、もはや東アジア最高峰の舞台と言っても過言ではない大会になりつつある。
さらに今回は海外コンペティションの経験が浅い選手も含め、過去最多となる14名の日本人が参戦した。

日本人選手の躍進

雨が降りしきる中の決勝。橋本翼選手
これまでの大会では予選突破を果たせていなかった日本男子勢だが、今回は橋本翼と中島正人が初めてファイナリストに名を連ねた。
さらに女子も竹内春子に次いで、橋本久美子がファイナル進出を果たした。その他、健闘した選手と順位を紹介しておきたい。

男子(エントリー30名)
橋本翼7位
中島正人8位
伊藤権次11位
内山紀貴14位

女子(エントリー18名)
竹内春子4位
橋本久美子6位
市川倫子9位
大塚優希10位

ICE X LEAGUE(アイスエックスリーグ)とは?

アイスクライミングワールドカップと同じ壁が戦いの舞台
アイスクライミングワールドカップの開催地と同じ韓国のCheongsongで行われるドライツーリングのコンペティションである。
年間5回ほど開催されているリーグ戦となっている。3月、5月、7月、9月、11月の固定月で行われ、今回はこの9月開催枠に該当する。

韓国国籍以外の選手も参加することが可能となっており、2018年9月の大会より、韓国のトップ選手であるKwon氏の呼びかけで日本人選手の参加者が増え始めた。

競技内容

今大会は予選課題が2ルート用意されており、トップロープで制限時間3分以内で登るというもの。難易度がそれほど高くないため、上位選手は両ルート完登が必至となる。そのため、より速く登ることで順位が決まる状況となっている。1つのホールドの処理時間が約6秒、上位陣は機械のような正確性とスピードを見せつける。
さらに今回はコンバインド方式採用ということで、そのままスピードクライミングの予選も行われた。1人2回ずつ登り、ベストタイムが速い順に順位が決定する。
ここまでが午前中で完了する。

この複合結果で男女それぞれ成績上位8名ずつがファイナリストとして選出される。

そして、午後から決勝戦。
制限時間6分のリード方式となる。予選課題とは大きく異なり、ホールドの悪さや距離、傾斜、ムーブの難易度が格段に上がる。
今大会の最大の見所となったのが、男子決勝課題のハリボテに乗ってからランジで次のホールドを取りに行くポイントである。多くの選手が躊躇しながらも、勇敢に飛ぶ姿に歓声が湧いた。

ランジ課題に挑む中島選手

このランジの後も厳しい傾斜が続くが、結局完登者は出なかったものの韓国トップ選手勢が圧巻の登りを見せつける形となった。

優勝したLee Younggeon選手
女子決勝課題を登る竹内選手

そして、ここで終わらないのがコンバインド方式である。その後、決勝進出者同士のスピードクライミング対決が始まる。リードとスピードの複合結果によって最終順位が決するため、選手たちは力の限りを出し尽くすのである。7秒台、6秒台とタイムが更新されていき、最速5秒台を叩き出した選手も現れた。

スピードクライミングの様子。※写真は予選のシーン。橋本久美子選手と市川選手。

日本ではまだまだ競技人口の少ないドライツーリングだが、ワールドクラスの選手がひしめく超強豪国がすぐ隣にあるというのは、非常に恵まれた環境なのかも知れない。

今後ともICE X LEAGUEでの日本人選手たちの活躍に期待したい!