2023年3月26日、ベータクライミングにて開催された春のドライツーリングフェスティバル。これまで開催されてきたコンペやワークショップという形式ではなく、今回初となるフェスティバルというテーマの体験型イベントとあって、どんな内容だったか会場の様子をお届けしたい。
インドアイベントの強み
当日、東京の天候は雨。予定していた山行を中止した人もいたかも知れない。9時の開店から少しずつ参加者が増え始めた。
今回はなんと入場無料。もちろん見学は自由となっており、参加したいイベントごとに課金するシステムだ。
気軽に楽しめるドライツーリング体験会
まずはコレ。今回の目玉イベントと言っても良いかも知れないのが、世界のハルコーでおなじみの竹内春子氏から優しく教えてもらえるドライツーリング体験会。
まったくのクライミング初心者でも参加可能となっており、これまでアイスアックスを握ったことのない人にとっては新感覚を味わってもらえたことだろう。
国内最年少ドライツーラー爆誕
埼玉県からやってきた親子は、ボルダリング大好きな6歳の男の子がドライツーリングにチャレンジし、見事にトップアウト。続いて、数年前にアイスクライミングをかじったことがあるというお父さんもチャレンジ。素手では味わえない独特の緊張感を楽しんでもらえたようだ。
情熱のコーヒー&スコーン
アイスクライミングの国際大会で活躍している中島正人氏は、遠征先のキッチンでは、自前の料理スキルで仲間たちを鼓舞しているそうだ。
そんな中島氏のこだわりの自家焙煎コーヒーと手作りスコーンがなんと無料提供された。
朝4時起きで作られたスコーンは3種類の味を展開し、アスリート特有のプロテイン入りなど、イマジネーションの幅広さも垣間見れた。
かなりの量が準備されていたが、非常に人気のため、すぐにどちらも終了となった。
1日限定のスペシャルルート。
中級者向けのメインイベントとして展開されたのがスタンプラリー課題。界隈ではおなじみの古平和弘氏に加え、長野県・たらこウォールで長年セッターを務める賀門尚士氏など、豪華スタッフ陣が1日限定の課題を設定した。
普段はボルダリングウォールとなっている2階エリアでドライツーリング課題が設定されたのは約3年前のコンペ以来。また、セッター陣が持参した凶悪ホールドが強烈なスパイスとなっていた。
熱きチャレンジャーたち
栃木県から来た若者は、ダイナミックなムーブと圧倒的なフィジカルで、他の参加者の度肝を抜くパフォーマンスを発揮した。
また、北海道から来たクライマーはボルダリングで鍛えたフィジカルを持ちながらも、メタルホールドの攻略に苦難していた。そんななか、ドライツーリング選手たちとの交流を通して、強くなるためにこれからもっとアイスアックスを握る時間を増やす意思を決めたようだ。
かつて昭島のコンペで表彰台に乗った参加者も久しぶりのドライツーリングであったが、賀門氏のセットした凶悪なメタル課題に火をつけられ、終了時間いっぱいまでチャレンジした。
展開された10課題のほとんどが辛い課題であったが、熱気が止まない濃いセッションとなった。
スタッフ陣のサポートも手厚い
ワークショップや講習会も盛況
ピック研ぎワークショップ
中島氏の経験に基づいたノウハウに参加者は真剣に耳を傾けていた。
グリップテープ巻きワークショップ
中島氏がオクタにテープを巻く実演もある実に興味深いワークショップ。
入門者講習
笹川氏によるドライツーリング初級者講習とステップアップ講習が開催。
フィギュア4体験会
フィギュア4ムーブの講習&撮影会。
イベント外でも楽しい空間
まとめ
初開催となったドライツーリングフェスティバル。これを機にドライツーリングをはじめて体験した人もきっと多いことだろう。
ベータクライミングでは、一度講習さえ受講すれば3階エリアの常設ドライツーリングウォールが利用可能となるため、気になった方はぜひチェックしてみて欲しい。
その先できっと多くの仲間たちがあなたを待っている!
写真提供:ベータクライミングジム