北海道の美唄市が運営する、美唄市体育センターには、ドライツーリングの練習ができる壁があります。
ここでの利用方法や細かいルールについて紹介したいと思います。
登攀道場美唄 利用方法
目次
- 登攀時に必要なもの
- 登攀中に気を付けること
- 利用中のマナー
- 施設を利用するには
- アクセス
- グレード感
登攀時に必要なもの
体育館であるため、当然ながらアイゼンの使用は禁止であり、足はクライミングシューズ着用となりますが、専用ホールドに対してアックスを使用することが許可されています。
それに加えて落下防止用のリーシュコードが必要になります。
細引きとヌンチャクを組み合わせたものでも問題ありません。
その他はヘルメット、ハーネス着用マストです。
登攀中に気を付けること
リーシュコードとクリップ
まずは登攀を始める前に用意しておいたリーシュコードがアックスとつながっているか確認しましょう。
通常のリーシュコードはビレイループに取り付けると思いますが、ダイナミックな動きをしたときに長さが足りず動きを制限してしまうことがあります。
「登攀時に必要なもの」の項でご紹介した、細引きとヌンチャクを組み合わせたものの場合、ビレイループではなくロープにセットするようにしておくと、それを軽減することができます。
ちなみにこの状態でクリップを行うときは、Z状態にならないように注意しましょう。
ロープにセットしたカラビナのビレイヤー側のロープをつまんでクリップすればZ状態にならずに済みます。
登っているうちに落下防止用のコードが絡まないようにするのもポイントです。
通常と違い、「絡まないようにする」というタスクが増えるので、登攀中により冷静さを求められるため、非常に良いトレーニングになります。
使用可能なホールドについて
この壁で使っていいホールドは、木っ端のホールドと、金属のホールドのみとなります。
他のホールドはフリークライミング用のものになるので絶対にアックスをかけてはいけません。
アックス用のホールドは基本的にガバなのでしっかりピックの先端を使う意識を持って登りましょう。
利用中のマナー
利用中、フリークライミングを行う人がいたらお互いに声を掛け合って利用しましょう。
また、墜落するかどうかギリギリのトライをせず、危ない時はテンションをかけるようにしましょう。
施設を利用するには
美唄市民以外でも利用可能です。
利用料金は260円です。
休館日は毎週月・火曜日、年末年始となります。
受付にて所定の書類に必要事項を記入し、料金を支払います。
詳細は美唄市体育センターのページをご確認ください。
アクセス
美唄市には「総合体育館」という名称の別の施設もあるため、「美唄 体育館」とナビで検索した場合、総合体育館の方に行ってしまう可能性があるので注意が必要です。
- 美唄市西2条北4丁目1番1号
- 0126-62-5776
グレード感
基本的にガバホールドがメインのため、テクニカルなフッキングを使うところはありませんが、ルーフに入ってからトップアウトするまで割と手数が必要なので少なくともD9はありそうなルートでした。
アイスクライミングワールドカップ日本代表や、2014年ソチオリンピックでアイスクライミングのデモンストレーションを行った奈良誠之さんがセットしたルートです。
奈良さんがトレーニングで使用していた課題とあって、ホールドの距離が遠いところがいくつもありました。
登攀道場の名にふさわしく、己のフィジカルをひたすらに鍛えることのできる壁でした。
可能性を感じる壁
日本にはドライツーリングを行う環境が少ない状況ですが、美唄市体育センターのような施設を1つの成功例として、各地で同様の施設ができるとドライツーリング界隈が盛り上がっていくのではないかと、可能性を感じました。