2019年11月30日(土)、長野県上田市のドライツーリング専用施設「たらこウォール」にてドライツーリングコンペ「TARACOMPE ver. 1.2」が開催された。
2019年9月に開催された同施設でのシークレットコンペに続き、今回が2回目の開催となる。
今回のルートセッターは現役の女子トップ選手の1人、竹内春子だ。世界レベルのドライツーリング課題を知る数少ない選手でもあり、今回は中・上級者向けの課題を展開した。
全体的にホールドやムーブは基礎能力が強く試される配置となっており、手順や身体の使い方、ピックコントロールの正確性が必要不可欠となる。
今回エントリーした選手は総勢14名。ワールドカップを志す選手も数名含まれており、ワールドカップ前哨戦という見方もできるだろうか。
リザルト
順位 | 選手名 |
---|---|
優勝 | 小武芽生 |
準優勝 | 森田修弘 |
3位 | 門田ギハード |
4位 | 橋本久美子 |
5位 | 近藤靖子 |
6位 | 長谷川陽央 |
7位 | 内山紀貴 |
今シーズンのアイスクライミングワールドカップの初出場を目指す小武芽生選手が優勝。男女混合という状況の中でも、堂々の予選1位通過。決勝でも圧巻のフィジカルとテクニックを発揮し、その実力を証明した。
準優勝は、同じくワールドカップ初出場を目指す森田修弘選手だ。韓国修行で培った技術を発揮し、強豪選手ひしめく中で見事な成果を残した。
3位は、今大会エントリー枠の中ではベテランの門田選手だ。予選通過順位では4位タイとなっていたが、決勝では見事に挽回した。
女子選手の活躍
結果を見て驚いた人もきっといるだろう。男女混合コンペという特異な競技ルールの中、女子選手の活躍が非常に目立つ結果となった。
優勝の小武選手はもちろん、ワールドカップクライマーひしめく決勝進出者の中で5位につけた近藤選手も大躍進の筆頭である。
また、競技人口の少ないドライツーリングにおいて、男女ともに選手層が徐々に厚くなりつつあることは、ポジティブととらえて良いだろう。
翌日エキシビジョンマッチ開催
今大会参加できなかった選手を対象に翌日オンサイト方式のエキシビジョンマッチが開催された。
この枠で参加した橋本翼選手が予選課題の1課題目を完登、2課題目を最終ホールドまで手を進めた。決勝課題では、26手目まで進め、参考記録ではあるが、最高到達点をマークした。
今大会に出場していない選手も含めて、今シーズンのアイスクライミングワールドカップに出場する選手たちの活躍に大いに期待したい。
また、今後とも「たらこウォール」のドライツーリングコンペ開催にも注目していきたい。