2019年6月29日〜2019年6月30日、ドライツーリングの聖地・岩根山荘オンサイトにてビギナーズキャンプが開催された。
このイベントは、ドライツーリング愛好家集団が主催する練習会であり、主にビギナーを対象としている。
昨年開催された第1回の練習会に参加したビギナーが今ではドライツーリングのコンペティションの上位争いに食い込むほど、急激な成長を遂げているケースもある。
そんな中、またビギナー向けに募集をかけた今回だったが、中級者からの参加申し込みも殺到する事態となり、1日目をビギナーズセッション、2日目をアドバンスセッションに分けての展開となった。


純粋に自分自身の弱さと向き合うための練習会
ビギナーズキャンプの練習方式は至ってシンプルだ。自分に合った課題を見つけ、4分間ひたすらチャレンジを繰り返すこと。
今回は12種類の課題が用意された。
非常に簡単なものから、それなりにハイレベルなものまで様々。ただ、参加者にとって、その強度は決して平等なものではなく、各々が自分の限界を見つけるところから練習がはじまる。
使用するメインホールドは、フッキングが難しいメタルホールドではなく、むしろ簡単に引っ掛けられる木っ端である。足もクライミングシューズで登れるようにセットしてある。

最近は道具の進化に伴い、過剰に対処の難しいホールドや、距離の長さを強いられるケースも少なくない。ビギナーズキャンプでは、そういった表面上の難しさを取っ払い、シンプルな課題をより多く、より速く登れることを主眼に置いている。


参加者の多くは、パンプする腕が限界を超え、フォールし、また這い上がる、その繰り返しだ。
第1回からリピートしている参加者は、普段の自分なら諦めてしまうような辛い練習でも、この練習会を通じて克服することができると語った。
アイスクライミングを通じて、最近ドライツーリングを始めたという参加者は、買ったばかりのフルートブーツを履き、強傾斜に苦戦しつつも、キッキングのコントロールを高めようとチャレンジを繰り返していた。
とある日本製アイスアックスの開発者は、自身で製造したアイスアックスの性能テストを試みつつ、自分自身にも多くの課題を見つけていたようだ。





次なる目標へのチャレンジ
このビギナーズキャンプを無事に乗り越えた選手の中には、アイスクライミングの強豪国である韓国への遠征参加や、コンペティションへの参加など、新たなチャレンジの場を見つけた選手もいる。
ドライツーリングを知ったばかりのチャレンジャーたちの今後の活躍にも注目だ。
また、ビギナーズキャンプは今夏さらにパワーアップした第3弾を企画中とのことだ。