昭島ドライツーリングコンペ

2018年6月3日(日)、昭島モリパークアウトドアヴィレッジにて、マウンテンワークス主催によるドライツーリングコンペが開催されました。

モリパークアウトドアヴィレッジ
モリパークアウトドアヴィレッジ

モリパーク アウトドアヴィレッジは、昭和飛行機工業株式会社がかつて航空事業等で使っていた土地を再整備した複合商業施設で、現在は、フリークライミングをはじめ、スピードクライミングとアイスクライミング(=ドライツーリング)専用壁まで備えている国内有数の総合クライミング施設です。

これまでドライツーリング用ウォールは、スピードクライミング専用ウォールと同時に作られた(2017年4月)にも関わらず、一般の人が登る機会がありませんでした。

今回ようやく一般の人が登る機会を得たという記念すべき最初のコンペとなります。

※記事執筆時点では個人での利用は出来ず、イベント開催時のみ利用可能ということでした。

壁の横幅は2人同時に取りつく程のスペースはありませんが、高さは15m程あり、終了点からはアウトドアヴィレッジ周辺が見渡せる高度感があります。
今回はトップロープを使っての競技でしたが、ハンガーもセットしてあるため、リードで登ることも可能な壁です。

昭島ドライウォール
昭島ドライウォール

競技ルール

  • 1ルート制限時間は3分。全ルートトップロープ方式。
  • 全6種類のルートを自由に選んで登れる。同じルートの再登も可能だが点数は最高到達分のみ。
  • 1ホールドにつき1点が加算される。青ルートのみ2点。チェーンは高さごとに1点加算、最大33点。
  • 完登数やタイムに関係なく、到達高度によるポイントの合算で集計。
  • 1手目でフォールした場合、1分以内で再トライ可。
  • アックスを地面に落下させた場合はその時点で終了。
  • フルートブーツ(アイゼン)の使用は禁止。足はクライミングシューズを着用。壁の溝も含め、足ホールドは自由。ただしハンガーは不可。
  • 各ホールドへのフッキングの他、アイスホールドはピックの打ち込みが可能。ただし上部へのフッキング禁止。
  • もしホールドが壊れた場合、新しくメタルホールドへ差し替えられる。ただし、アイスホールドが壊れてもテクニカルインシデントは取らない。
  • ホールドの手掴みは可。

男女それぞれ3位まで入賞あり。
また、入賞者には協賛企業より豪華賞品あり。

イベントレポート

当日は非常に暑い中の開催となりましたが、全国各地(遠方では宮城県や岐阜県等)からドライツーリング愛好家の男子12名、女子5名の選手が集まりました。
全6ルートをセッション方式で回していき、最終的にほとんどの選手が6トライすることができました。
競技開催時間が6時間のため、当初は各自4トライ程度までできるかどうかとの前談がありましたが、
結果的にはスムーズにイベントが進行していき、思う存分楽しめたという印象です。
人工壁でのドライツーリングでは、フルートブーツ(アイゼン)を使うことが多いですが、今回はクライミングシューズ着用というルールの中で、スメアの利かせ方、足の置き方を工夫することが求められ、
自由に足位置を調整できるアイゼンにはないやりづらさ、やりやすさが両方あったと思います。

モンチュラナナーズカップ2018のオープン予選では、参加者の度肝を抜くチェーンルートが登場しましたが、今大会でもさらにパワーアップして(長くなったバージョンが)登場しました。
オブザベ不要のパワー勝負ルートでまずはご挨拶。これはもうドライツーリングのお約束と言えるかも知れません。

チェーンルート
チェーンルート

その他にも打ち込み可能なアイスホールド、フッキングポイントが見つかりづらい石ホールド等、
バラエティに富んだルートがあり、初級者から上級者まで楽しめたと思います。

今回、1ルート3分という時間の短さの中で完登できた方はほんの数名でした。
入賞者は一発勝負でも迷わず速く登れる技術を持っており、流石です。

アイスホールドへの打ち込み
アイスホールドへの打ち込み
石ホールド
石ホールド

今後もまた、昭島アウトドアヴィレッジでのドライツーリングイベントに注目していきたいと思います。